筆者の妻は保育士として働いています。
家では妻から勤務先の保育園の話しをよく聞かされるのですが、これが結構 劣悪な労働環境なんですよね。ブラック企業ならぬ「ブラック保育園」です。
では、具体的にどういった点がブラックなのか?保育士の働く現状をもっと広く知ってもらいたいので、この記事でご紹介したいと思います。
休憩時間がまったくない
保育士には休憩時間を与えられません。
労働基準法では、8時間を超える勤務では45分以上の休憩時間を与えることが義務付けられていますが、このルールを守っている保育園はほとんどありません。
休憩時間が与えられない理由は、休憩時間中に
- 午睡(園児のお昼寝)の見守り
- 連絡帳の記入
- 季節の制作物の準備
などの業務があるから。
勤務中は子どもたちと過ごすので、連絡帳の記入はお昼の休憩時間にやらざるを得ません。そしてお昼休憩になると、おにぎり片手に午睡を見守りながら、その横で連絡帳への記入を行います。
保育士に休憩時間は1分も与えられません。
サービス残業が多すぎる
保育士はサービス残業が多いことで有名です。
保育園が保育士に残業を命じた場合、残業を支払わなければなりません。当然ですね。
ところが、人件費削減のために残業代を支払わない保育園があります(サービス残業)。残業代を支払わないのは、「賃金の未払い」で労働基準法に違反しています。
保育士が与えられる残業として、
- 保護者のお迎え待ち(延長保育)
- 季節の制作物の準備
- 各種書類の作成・整理
- 会議
などがよくありますが、これらに残業代を支払っていないケースが多々あります。
イベント前になると平気で3~4時間の残業を強いられます。また、自宅に持ち帰って仕事をさせることも少なくありません(この場合も残業代を支払う義務がある)。
ただでさえ保育士の給料は安いのに、残業代も支払わないのは悪質ですね。
先輩や園長からのパワハラがある
保育園には、タチの悪い先輩保育士や嫌味な保育園長がいます。
筆者の妻の保育園では、
- ミスした保育士に対して「あなた病気よ!ADHDよ!」と園長が暴言を吐く
- 仕事ができないと「保育士に向いてない。すぐに辞めて」と上司が退職を促す
- 分からないことがあって聞いても、先輩保育士が完全に無視する
など、上司と言う立場を利用して精神的な苦痛を与え、職場環境を悪化させる行為が目に余ったそうです。
これらの行為はパワハラですが、パワハラをする先輩保育士や保育園長は結構います。女社会だからでしょうか。
パワハラをすることも、パワハラを認識していて放置することも、労働基準法違反です。
辞めさせてくれない
保育園によっては、辞めたいのに、なかなか辞めさせてくれないことがあります。
民法627条では、雇用期間が決まっていない場合、労働者が退職の意思表示をすれば、その日から2週間後に労働契約が終了すると定められています。
ですが、この法律を無視して退職を認めないことがあります。
- あなたがいないと保育士が不足して困る
- 辞めるんだったら代わりの保育士を探して
などと言われるのです。
もちろん、保育園側の一方的な都合で辞めさせないのは法律違反です。
まとめ
保育園が労働基準法に違反している「ブラック保育園」だと確信したのは、
- 休憩時間がまったくない
- サービス残業が多すぎる
- 先輩や園長からのパワハラが横行
- 辞めさせてくれない
の4つ。
1と2は「働き方改革」で保育業界の働き方が少しでも改善されることを望みますが、現場を知っている保育士からすると、無理ですね。絶対に。
こういった劣悪な労働環境の保育園に子どもを預けなくてはいけないのは、非常に残念です。もちろん、ホワイトな保育園はあるようです。多少は。
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