この記事では、はじめてアルバイトに応募する高校生に向けて、志望動機(なぜ、このアルバイトに応募したのか)の伝え方のポイントをご紹介していきます。
なぜ、アルバイトに志望動機が必要なのか?
まずは、アルバイトの応募時に、なぜ志望動機を考えて、応募先に伝える必要があるのかを説明します。
自己を理解するため
志望動機とは、特定の職場や仕事を志望する理由を、自分自身で明確し、相手に伝える行為です。あなたがその職に興味を持つ理由や、その仕事を通じて達成したい目標などを言葉にして表現します。
志望動機を明確にすることで、自己理解が深まり、自身の成長を促します。その仕事に対するエンゲージメントを高めるためには、自分が何を求めているのか、何を叶えたいのかを理解することで、あなた自身の強みや弱み、価値観や独自の視点を把握できます。つまり、自己を理解し、成長の経験を積むチャンスを最大限に活かすために志望動機を考える必要があるのです。
応募者の真剣さを問うため
志望動機は、アルバイト先が、応募者がどれだけ真剣に仕事を望んでいることを確認するためのものでもあります。毎日の業務を通じて確固たる志望動機がある学生は、雇用者にとって有益な存在となります。だからこそ、アルバイトの応募時に志望動機を問うのです。
志望動機の書き方のポイント
志望動機は、応募先があなたを採用するかどうかを決定する重要な判断基準のひとつです。
では、具体的にどのように書けば良いのでしょうか。ここでは、初めてのアルバイトに挑戦する高校生へ向けて、志望動機の書き方のポイントをご紹介します。
この仕事を選んだ理由を伝える
志望動機で最も大切なのは「具体性」です。「このアルバイトをしたい理由」「このアルバイトでなければならない理由」をしっかりと書くこと、そしてそれが雇用者にとっても納得感のある理由であることが求められます。
例えば、自分が興味を持っている分野でのアルバイトを希望するなら、その分野に興味を持った「きっかけ」や「具体的な経験」などを引き合いに出すと良いでしょう。また、自己PRの延長として、自分がそのアルバイトにどのような価値をもたらすか、明確に書くと良いです。
採用後をイメージさせる
志望動機を書く際、自分自身のイメージを良く見せるために、自分を「どのような人間」として描くかが大切です。雇用者は、志望動機からあなたがどのようにそのアルバイトに向き合うのか、協調性や責任感などの人間性を推測します。
志望動機を書く人が多い中で差をつける方法としては、「自分がその仕事を通じて得たい経験」や「自分が仕事を通じて達成したい目標」を具体的に書くこと。また、前述の " この仕事を選んだ理由 " とリンクさせることで一貫性を持たせ、より信頼性を高めることが可能です。
分野別の志望動機のポイント
志望動機とは、求められる仕事、職業に対する具体的な動向、理由、願望を示すものです。アルバイトも例外ではありません。アルバイトには、飲食、接客、塾講師など、多種多様な職種が存在します。その多様な職種に対する志望動機を的確に述べることで、応募者の評価が良くなります。
すでに " 志望動機の書き方のポイント " を解説していますが、ここではもう一歩 踏み込んで、「飲食業界」「接客業」「学習塾・家庭教師」の3つの分野に分けて、志望動機のポイントを解説していきます。
飲食業界の志望動機
飲食業界への志望動機は、その業界の魅力と直面する困難を認識し、それらに自分がどのように対応し成長できるかを示すのがポイントです。
例えば「美味しい料理を提供し、お客様の満足を追求するのが好きだから」だと一般的な志望動機です。そうではなく、「過去の経験から、飲食業界がサービス業の中でも高いレベルのスキルや知識、そしてコミュニケーション能力を必要とすることを理解しており、その中で自己成長を感じたいから」という深い志望動機を答えられると、採用する側の印象も良くなります。
また、「お店を利用したときに、地域の人との深い結びつきを感じたことから、飲食業界で働くことに強い興味を持ちました」など具体的な経験を活かす形の志望動機も効果的です。
接客業の志望動機
接客業への志望動機は、人と接することへの喜び、またはその中で得られるやりがいや成長を期待することを伝えると良いでしょう。
たとえば、「人と直接関わり、その笑顔を作り出すことが好きだから、接客業の仕事を希望しました。」という志望動機を伝えることで、人と人との繋がりを持つことの楽しさや満足感を強調できます。また、「高いコミュニケーション能力やプロフェッショナルな対応は、自分自身の成長にもつながると思うからです」という志望動機は、自己成長への期待を強調できます。
接客業の志望動機で重要なのは、具体的な業務で得られる経験やスキル、また自分がどのような接客を提供したいかを明確に示すことです。
学習塾・家庭教師の志望動機
学習塾や家庭教師への志望動機は、教育という特殊な分野への情熱と、自身の学びを人と共有したいという意欲を伝えることが重要です。
たとえば、「子どもたちの成長を支えていくことが、私自身の成長にもつながると感じます」という志望動機は、教師の役割を認識し、自己成長の糸口を見つけたという意気込みを示しています。また、「自己の得意分野を活かし、子供たちへの指導に邁進したいからです」といったように、他の人への献身的な姿勢と自己の能力を活かすことの両方を表現するような志望動機も良いでしょう。