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バイトの時給を勝手に下げるのは違法?

2019年6月7日

バイトの時給を勝手に下げるのは違法?

バイトの時給は採用時に決まっており、基本的にその時給から上がることはあっても、下がることはありません。

ところが、雇用主側の何らかの理由で、勝手に時給を下げるケースが稀にあります。働き手としては、一生懸命働いているのに、勝手に時給を下げられるとモチベーションも下がり、怒りさえ感じますよね。

では、バイトの時給を勝手に下げるのは違法にならないのか?解説します。

雇用主の方で、時給を下げようか?検討している方もご参考に。

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時給は基本的に下げられない

バイトの時給は、雇用主と労働者の双方の合意がない限り下げられません。

以下は、その根拠となる「労働契約法」の第3条の抜粋です。

労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。

出典:労働契約法 - e-Gov法令検索

時給は、採用時の労働契約によって定められています。その時給を下げることは労働契約の内容を変更することになるので、契約も同時に変更しなければなりません。

労働契約法の第3条にある通り、労働契約の変更は雇用主と労働者の合意がなければ変更は認められません。

よって、バイトの時給を勝手に(労働者の合意なしに)下げることは労働契約法に反するため、違法となる可能性が高いです。

時給を下げられる場合もある

以下のような場合、バイトの時給を下げられます。

  • 時給が下がることに双方が合意した
  • 労働契約に時給を下げる可能性について記載がある

双方が合意した

時給が下がることについて、雇用主も労働者もお互いに納得しているのであれば、時給を下げられます。

同意している場合でも、時給を下げるために納得のいく根拠が必要です。たとえば、「お店の業績が悪化し、このままでは経営が困難なため、人件費削減のために時給を下げる」などです。

労働契約に記載がある

労働契約に時給を下げる可能性について記載がある場合も時給を下げられます。

「時給は、能力に応じて変動することがある」など記載があり、その労働契約に合意して働いているのであれば、労働者(アルバイト)が時給が下がることについて承知している、と見なされるのです。

ただし、この契約がある場合でも、合理的な理由がなく、一方的に時給を下げることは問題となります。

なぜ時給を下げるのか?どのくらい時給を下げるのか?など、労働者が納得できるような内容で時給を下げる必要があります。

「ちょっとミスをしたから、時給を100円下げる」といった行為は、労働契約法15条の懲戒権の濫用にあたります。

時給を勝手に下げられたときの対処法

双方の合意なしに、バイトの時給を勝手に下げられた場合、アルバイトはどのように対処すればいいのでしょうか?

対処法としては、

  • バイト先の責任者(店長など)に直訴する
  • バイト先の本部に連絡する
  • 両親に相談する
  • 全国の労働局や労働基準監督署などにある「総合労働相談コーナー」に相談する

が挙げられます。

まずはバイト先に対して、なぜ時給を下げたのか?説明を求め、時給を戻すように直訴します。バイト先に直訴するのが難しい場合は、両親や労働局などに助けを求めましょう。

新型コロナウイルスの影響で下げるのはあり?

2020年に日本国内でも感染の広がりをみせる「新型コロナウイルス」。

コロナウイルスによる外出自粛の影響で、飲食店をはじめとするお店の客足が減り、お店の売り上げが激減しているお店が多数存在します。臨時休業としているお店も少なくありません。

人件費削減の目的で時給を下げるお店もあるようですが、基本的にこれも認められません。

お店もコロナウイルスの影響で売り上げが減少し、厳しい状況であることも理解できますが、国の雇用調整助成金を活用するなどで対処はできるはず。ですので、バイトの時給を勝手に下げたり、シフトを減らすことも原則として認められません(シフトを減らした場合は休業手当を支給する)。

飲食店のアルバイト労組は、給与減少分の補償を会社に申し入れています。

新型コロナウイルスの感染拡大で、特に深刻な影響を受けているのが飲食業界で働く人たちです。飲食店のアルバイト従業員でつくる労働組合が、給与の減少分を補償するよう、チェーン店の運営会社に申し入れました。

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200417/k10012393271000.html

もし、一方的にシフトを減らされたり時給を下げられたら、労働基準監督署などに相談しましょう。

まとめ

「時給の変更」は「労働契約の変更」となるため、時給を勝手に下げることはできません。

ただし、労働契約に「時給を変更する可能性がある」と記載があり、時給を下げるための合理的な理由があれば、変更もあり得ます。

また、時給を下げることに雇用主も労働者もお互いに納得しているのであれば下げられます。

上記に該当しない場合で、勝手に時給を下げられた場合は、労働局に相談するなどして改善を求めましょう。

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